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新型肺炎ウィルスの愛知県独自の緊急事態宣言に対する所長声明

新型肺炎ウィルスの愛知県独自の緊急事態宣言に対する所長声明

去る4月10日、愛知県知事は、県独自の緊急事態宣言を出しました。今後とも不要不急の外出はお控えいただくとともに、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、福岡への外出はお控えください。所長の声明は以下のとおりです。

 

名古屋市民の皆様へ。

コロナウイルスは現在わが国の生活を劇的に変化させています。私たちが考える日常や公的生活、社会的な付き合い ― こうしたものすべてがかつてないほど試されています。

何百万人という方々が出勤できず、子どもは学校や幼稚園に行けず、劇場や映画館やお店は閉まっています。そして何よりも困難なことは、当たり前の触れ合いがなくなっているということでしょう。もちろん私たちは疑問、心配事、不安でいっぱいです。

 

開かれた民主主義に必要なことは、私たちが政治的決断を監視し透明化し、説明を求め私たちの行動の根拠をできる限り示して、それを伝達することで、理解を得られるようにすることです。

 

もし、市民の皆さんがウィルスを自分の課題として理解すれば、私たちはこれを乗り越えられると固く信じています。事態は深刻にあります。あなたも真剣に考えてください。第二次世界大戦、名古屋市が焦土になったとき以来の危機です。

 

名古屋市民が心を合わせ、一致団結した行動が重要になるような課題がわが国に降りかかってきたことはありません。

 

現在のパンデミックの状況、生命・身体の保護、経済的、社会的、文化的な損害を押さえるため動かなければなりません。私は、一人一人がどのような貢献をできるかについてもお伝えしと思います。

 

パンデミックについてですが、コロナウイルスに対する治療法もワクチンもまだありません。

 

この状況が続く限り、唯一できることは、ウイルスの拡散スピードを緩和し、数か月にわたって引き延ばすことで時間を稼ぐことです。ウィルスとの戦いは長期戦です。

 

これが私たちのすべての行動の指針です。

 

研究者がクスリとワクチンを開発するための時間です。

 

また、発症した人ができる限りベストな条件で治療を受けられるようにするための時間でもあります。

 

名古屋市と名古屋市周辺は、素晴らしい医療システムを持っています。

 

もしかしたら世界最高のシステムのひとつかもしれません。そのことが私たちに希望を与えています。しかし、わが国の病院も、コロナ感染の症状がひどい患者が短期間に多数入院してきたとしたら、完全に許容量を超えてしまうことでしょう。

 

これは統計の抽象的な数字だけの話ではありません。お父さんであり、おじいさんであり、お母さんであり、おばあさんであり、パートナーであり、要するに生きた人たちの話です。

 

そして私たちは、どの命もどの人も重要とする共同体です。命にランキングをつける考え方は間違っています。

 

私は、この機会にまず、医師としてまたは介護サービスやその他の機能でわが国の病院を始めとする医療施設で働いている方すべてに言葉を贈りたいと思います。

 

あなた方は私たちのためにこの戦いの最前線に立っています。あなた方は最初に病人を、そして、感染の経過が場合によってどれだけ重篤なものかを目の当たりにしています。

 

そして毎日改めて仕事に向かい、人のために尽くしています。あなた方の仕事は偉大です。そのことに私は心から感謝します。

 

さて、重要なのは、名古屋市のウイルスの拡散スピードを緩やかにすることです。

 

その際、、公的生活を可能な限り制限が必要です。

 

もちろん理性と判断力を持ってです。弁護士は引き続き機能します。

 

また、多くの経済活動を維持されるでしょう。

 

しかし、人を危険にさらす可能性のあるものすべて、個人を、また共同体を脅かす可能性のあるものすべてを今減らす必要があります。

 

人から人への感染リスクを可能な限り抑える必要があります。

 

今でもすでに制限が劇的であることは承知しています。イベント、見本市、コンサートは中止、とりあえず学校も大学も保育所も閉鎖され、遊び場でのお遊びも禁止です。

 

県の緊急事態宣言による閉鎖措置が、私たちの生活に、そして民主主義的な自己認識にどれだけ厳しく介入するか、私は承知しています。

 

名古屋市のこうした試練は第二次世界大戦以来です。

 

私は保証します。旅行および移動の自由が市民の不断の努力により勝ち取った自由の果実であるということです。

 

弁護士にとって、移動の制限は絶対的に必要な場合のみ正当化されるものです。そうしたことは民主主義社会において決して軽々しく、一時的であっても決められるべきではありません。しかし、それは今、命を救うために不可欠なのです。

このため、国境検査の厳格化と重要な同盟国からの入国制限令が発効しています。

経済全体にとって、大企業も中小企業も、商店やレストラン、フリーランサーにとっても同様に、今は非常に困難な状況です。

 

今後何週間かはいっそう困難になるでしょう。ピークはこれから訪れます。

 

弁護士は、経済的影響を緩和し、特に雇用を守るために可能なことをすべて行います。

 

ぜ是非、名古屋市の経営者も労働者もこの難しい試練を乗り越えられるようしましょう。

また、皆様は、食料品供給が常時確保されること、たとえ1日棚が空になったとしても補充されること信じて安心してください。スーパーに行くすべての方にお伝えしたいのですが、備蓄は意味があります。ちなみにそれはいつでも意味のあるものでした。けれども節度をわきまえてください。

 

何かがもう二度と入手できないかのような買い占めは無意味ですし、つまるところ完全に連帯意識に欠けた独りよがりの行動です。

 

ここで、普段滅多に感謝されることのない方たちにもお礼を言わせてください。このような状況下で日々スーパーのレジに座っている方、商品棚を補充している方は、現在ある中でも最も困難な仕事のひとつを担っています。名古屋市民のために尽力し、言葉通りの意味でお店の営業を維持してくださりありがとうございます。

 

さて、今日私にとって最も緊急性の高いものについて申し上げます。私たちがウイルスの速すぎる拡散を阻止する効果的な手段を投入しなければ、あらゆる国の施策が無駄になってしまうでしょう。

 

その手段とは私たち自身です。私たちの誰もが同じようにウイルスにかかる可能性があるように、今誰もが皆協力する必要があります。

 

まず第一の協力は、今日何が重要なのかについて真剣に考えることです。パニックに陥らず、しかし、自分にはあまり関係がないなどと一瞬たりとも考えないことです。不要な人など誰もいません。私たち全員の力が必要なのです。

 

私たちがどれだけ脆弱であるか、どれだけ他の人の思いやりのある行動に依存しているか、それをパンデミックは私たちに教えます。

 

また、それはつまり、どれだけ私たちが力を合わせて行動することで自分たち自身を守り、お互いに力づけることができるかということでもあります。

 

一人一人の行動が大切なのです。私たちは、ウイルスの拡散をただ受け入れるしかない運命であるわけではありません。

 

私たちには対抗策があります。つまり、思いやりからお互いに社会的な距離を約1.5メートル取ることです。

 

ウィルス学者の助言は明確です。握手はもうしない、頻繁によく手を洗う、最低でも1.5メートルは人との距離を取る、特にお年寄りは感染の危険性が高いのでほとんど接触しないのがベスト、ということです。お年寄りは孫を抱きしめてはいけません。

 

こうした要求がどれだけ難しいことか私は承知しています。

 

不安に駆られ、緊急事態の時こそお互いに近くにいたいと思うものです。

 

私たちは好意を身体的な近さやスキンシップとして理解しています。けれども、残念ながら現在はその逆が正しいのです。

 

これはみんなが本当に理解しなければなりません。今は、距離だけが思いやりの表現なのです。

 

よかれと思ってする訪問や、不必要な旅行、こうしたことすべてが感染拡大を意味することがあるため、現在は本当に控えるべきです。

 

専門家がこう言うのには理由があります。

 

不必要な接触を避けることで、病院で日々増え続ける感染者の世話をしている医師、看護師を助けることになります。

 

こうして命を救うのです。多くの人にとってこれはきついことでしょう。

 

誰も一人にしないこと、声かけと希望が必要な方たちの世話をすることも重要になってきます。

 

私たちは家族として、また社会として別の相互扶助の形を見つけるでしょう。

 

今でもすでに、ウイルスとその社会的影響に対抗する創造的な形態が出てきています。

 

今でもすでに、おじいちゃんおばあちゃんがさみしくないようにLINEをするお孫さんたちがいます。

 

私たちは皆、好意と友情を示す別の方法を見つけなければなりません。スカイプや電話、メール、あるいはLINEをするなど。

 

郵便は配達されます。

 

自分で買い物に行けないお年寄りのための近所の助け合いの素晴らしい例も今話題になっています。

 

まだまだ多くの可能性があると私は確信しています。私たちがお互いに一人にさせないことを社会として示すことになるでしょう。

 

接触を避けるために互いに助け合わないのは間違っています。

 

皆様にお願いします。今後、非常事態宣言により、有効となる規則を遵守してください。

 

私たちは市民社会の代表者として、何が修正できるか、また、何がまだ必要なのかを常に新たに思考します。

 

状況は刻々と変わりますし、私たちはその中で学習能力を維持し、いつでも考え直し、他の手段で対応できるようにします。

 

そうなればそれもご説明します。このため、皆様にお願いします。噂を信じないでください。報道に対するリテラシーを持って内容の信憑性を検討してください。東京のニュースでなく、名古屋のニュースに敏感になりましょう。

 

私たちは民主主義社会です。私たちは強制ではなく、知識の共有と協力によって自律して生きています。また、私たちのこれは歴史的な課題であり、力を合わせることでしか乗り越えられません。

 

私たちがこの危機を乗り越えられるということには、私はまったく疑いを持っていません。

 

逆境を乗り越える。それは、首相でなく我々の仕事です。

 

けれども、犠牲者が何人出るのか。どれだけ多くの愛する人たちを亡くすことになるのか。

 

それは大部分の私たち自身の行動にかかっています。私たちは今、一致団結して対処できます。現在の制限を受け止め、お互いに協力し合うことができます。私たち自身の胸の中に英雄がいます。

 

この状況は深刻であり、いつ非常事態宣言が終わるのか見通しが立っていません。

 

一人一人がどれだけきちんと外出自粛が守って実行に移すかということにも事態が左右されるということです。

 

生まれてから今まで一度もこのようなことを経験したことがなくても、私たちは、思いやりを持って理性的に行動し、それによって命を救うことを示さなければなりません。

 

それは、一人一人例外なく、つまり私たち全員の責任を果たせるのです。責任を果たすことにより自由の果実を守りましょう。

皆様、ご自愛ください、そして愛する人を守りましょう。

 

 

 

To the citizens of Nagoya. The coronavirus is now dramatically changing the lives of our country.

What we think of as everyday life, public life, social interaction – all of these things are being tested more than ever before. Millions of people can’t go to work, children can’t go to school or kindergarten, theaters, movie theaters and shops are closed.

And the most difficult thing of all is that the common touch is gone. Of course, we are full of questions, worries and insecurities. What an open democracy needs is for us to monitor and be transparent about our political decisions, to seek explanations, to show as much as possible the rationale for our actions, and to communicate them so that they can be understood.

firmly believe that if citizens understand the virus as their challenge, we can get past this. The situation is serious. You should seriously think about it too.

This is the first crisis since World War II, when the city of Nagoya was scorched. Never before has a challenge come to our country where the people of Nagoya have joined their hearts and acted in unison to make it important.

We must move to seize the current pandemic situation, the protection of life and body, and the economic, social and cultural damage.

I would also like to tell you about what each of us can contribute. As for the pandemic, there is still no cure or vaccine for the coronavirus.

As long as this situation continues, the only thing that can be done is to buy time by mitigating the speed at which the virus spreads and dragging it out over several months.

The battle against viruses is a long one.

This is the guiding principle for all of our actions. It’s time for researchers to develop drugs and vaccines.

It’s also a time to make sure that the person who developed the condition is treated in the best way possible.

The city of Nagoya and the surrounding areas have a great health care system.

It may be one of the best systems in the world. That is what gives us hope. However, our country’s hospitals would be completely overwhelmed by the number of patients admitted in a short period of time with severe symptoms of coronal infection. This isn’t just about abstract numbers in statistics. It’s the story of a father, an uncle, a mother, a grandmother, a partner, and in short, a living person. And we are a community in which every life and every person matters. The idea of putting a ranking on a life is wrong. I would like to take this opportunity to first say a few words to all those who work in our nation’s hospitals and other health care facilities, either as physicians or in nursing services and other functions. You are standing on the front lines of this battle for us. You have seen first hand the sick and how serious the course of infection can be in some cases. And every day I go to work again and do my best to help others. You guys are doing a great job. For that, I am truly grateful. Now, the important thing is to slow the spread of the virus in Nagoya City.

In doing so, you need to limit your public life as much as possible. With reason and judgment, of course. Lawyers will continue to function. It will also sustain a lot of economic activity. But we need to reduce now everything that has the potential to endanger a person, an individual, and a community. The risk of person-to-person transmission needs to be reduced as much as possible.

Even now, I’m already aware that the restrictions are dramatic. Events, fairs, and concerts are cancelled, and for the time being, schools, universities, and daycare centers are closed, and playground play is prohibited. I am aware of how severely the closure measures of the county’s declared state of emergency intervene in our lives and in our democratic sense of self. The city of Nagoya hasn’t had such an ordeal since World War II. I assure you. That freedom of travel and movement is the fruit of freedom won by the tireless efforts of citizens. For lawyers, restrictions on movement are justified only when absolutely necessary. Such things should never be decided lightly, even temporarily, in a democratic society. However, it is now essential to save lives. This has led to stricter border checks and a decree restricting entry from key allies. It’s a very difficult time right now for the economy as a whole, for both large and small businesses, as well as for merchants, restaurants and freelancers. The next few weeks are going to be even more difficult. The peak is yet to come. Attorneys will do everything possible to mitigate the economic impact and especially to protect jobs. Let’s make sure that both the management and workers of Nagoya City can overcome this difficult ordeal. Also, you can rest assured that your grocery supply will always be secure, trusting that it will be replenished even if the shelves are empty for a day. I would like to tell everyone who goes to the supermarket that stockpiling makes sense. Incidentally, it was always meaningful. But please be modest. Buying something up as if it will never be available again is pointless and, at the end of the day, is a self-serving act that lacks a sense of solidarity. Here, let me also say thank you to those who are rarely appreciated. Those of you who sit in the checkout line of a supermarket every day in this situation, restocking the product shelves, have one of the most difficult jobs that exists today. Thank you for your dedication to the citizens of Nagoya and keeping your shop open in the best sense of the word. Now, I would like to address what is most urgent to me today. Unless we put in place effective measures to stop the virus from spreading too fast, all national measures will be in vain. The means to do so is ourselves. Now everyone needs to work together so that any of us can get the virus as well. The first cooperation is to think seriously about what’s important today. Don’t panic, but don’t think for a second that it doesn’t matter much to you. There is no one who is unnecessary. It takes the strength of all of us. The pandemic tells us how vulnerable we are and how dependent we are on the compassionate actions of others. It is also about how much we can protect ourselves and empower each other by working together. It’s the actions of each person that are important. We are not doomed to simply accept the spread of the virus. We have a countermeasure. In other words, it takes about 1.5 meters of social distance from each other out of compassion. The advice of the virologist is clear. It’s best not to shake hands anymore, wash your hands frequently, keep at least 1.5 meters away from people, and rarely come into contact with them, especially the elderly, who are at high risk of infection. The elderly should not hug their grandchildren. I am aware of how difficult these demands can be. We are driven by anxiety and want to be close to each other in times of emergency. We understand favoritism as physical proximity and skinship. Unfortunately, however, the opposite is currently true. This is something that everyone really needs to understand. Right now, distance is the only expression of compassion. Visits made in good faith, unnecessary trips, all of these things can mean the spread of infection and should really be discouraged now. There’s a reason why experts say this. Avoiding unnecessary contact will help the doctors and nurses who are caring for the growing number of infected people in the hospital every day. This is how we save lives. This must be tough for many people. It will be important to not leave anyone alone and to take care of those who need a voice and hope. We will find another form of mutual aid, both as a family and as a society.    Even now, creative forms of countering the virus and its social consequences are already emerging. Even now, there are already grandchildren who use the phone so that grandparents don’t miss them. We all have to find another way to show goodwill and friendship. Skype, phone, email, or even LINE. The mail will be delivered. A great example of neighborhood help for seniors who can’t go shopping on their own is also being talked about right now. I am convinced that there is still a lot of potential. It will show us as a society that we will not let each other be alone. It is wrong to not help each other to avoid contact. We ask that you do so. Please comply with the rules that will be put into effect by the declaration of a state of emergency in the future. As representatives of civil society, we are constantly thinking anew about what can be fixed and what still needs to be done. The situation is ever-changing and we maintain our ability to learn in the midst of it and are always ready to rethink and respond by other means. When that happens, I’ll explain that too. For this reason, we would like to ask everyone to Don’t believe the rumors. Be literate in your reporting and consider the authenticity of the content. Be sensitive to the news in Nagoya, not Tokyo. We are a democratic society. We live autonomously, not by force, but by knowledge sharing and cooperation.

Again, this is a historic challenge for us and can only be overcome by joining forces. I have no doubt at all that we can get through this crisis. Overcome adversity. That is our job, not the Prime Minister’s. However, how many casualties will there be? How many more loved ones will we lose? It largely comes down to our own actions. We can now deal with it in unison. We can embrace our current limitations and work with each other.

We have a hero in our own bosom. The situation is so serious that there is no prospect of when the declaration of a state of emergency will end.

The situation also depends on how well each person observes and implements the abstinence from going out.

Even if we have never experienced this before in our lives, we must show that we are compassionate and rational and that we will save lives by doing so. It is the responsibility of each and every one of us, without exception, that is, all of us.

Protect the fruits of your freedom by taking responsibility for them. Ladies and gentlemen, please love yourself and protect your loved ones.